施術について
METHOD
眉毛下皮膚切除術とは?上まぶたのたるみを自然に整える外科的アプローチ
年齢とともに現れる上まぶたのたるみは、見た目の印象に大きな影響を与える部分のひとつです。「眠たそうに見える」「老けて見える」「目が重たく感じる」などのお悩みは、決して珍しいものではありません。特に目元は人の印象を左右しやすいため、小さな変化でも気になりやすい部位です。
こうした上まぶたのたるみに対し、メスを用いて余分な皮膚を切除する手術として知られているのが「眉毛下皮膚切除術(びもうかひふせつじょじゅつ)」です。一般には眉下切開とも言われています。まぶたのたるみ治療と聞くと、二重まぶたを作るような施術をイメージされる方も多いかもしれませんが、眉毛下皮膚切除術は「まぶたの皮膚を眉毛のすぐ下で切除する」ことで、まぶたの重さを改善し、自然な目元の若返りを図る方法です。
このページでは、眉毛下皮膚切除術の基本的な仕組みや効果、適応となる症状、他の施術との違いについて詳しくご説明します。

こんな方におすすめ
RECOMMEND
- 上まぶたのたるみが目立ち、老けた印象を与える
- 目元が重たく感じる
- 目が開きづらく、視界が狭くなったと感じる
- アイラインが引きづらくなった
- まぶたの皮膚がまつ毛に被さっている
- ナチュラルな印象のまま、たるみを改善したい
- まぶたの皮膚をすっきりさせて昔の二重に戻りたい
治療のポイント
眉毛下皮膚切除術について — 丁寧な手術で、自然なまぶたへ
眉毛下皮膚切除術(びもうかひふせつじょじゅつ)は、加齢によってまぶたの皮膚がたるんできた方に対して、その余分な皮膚を取り除き、目元をすっきりと若々しく整えるための手術です。
最近では、加齢に限らず、もともとまぶたが厚ぼったい若い方が、目元を軽やかに見せたいと希望されてこの手術を受けるケースも増えてきました。
手術の効果には「適応」が大切です
ただし、この手術はどなたにも同じ効果が得られるというわけではありません。
たとえば、まぶたの厚ぼったさの主な原因が皮膚ではなく、脂肪やまぶたの構造にある場合には、眉毛下皮膚切除術だけでは十分な変化を感じられないこともあります。
また、術後に眉の位置が少し下がることがあるため、期待したほどの改善が見られないケースもあります。
そのような場合には、「内視鏡下ブローリフト」という別の手術方法を検討することもあります。これは眉毛ごと上方向へリフトアップする方法で、皮膚だけでなく額の筋肉や組織にもアプローチするため、より根本的な改善が期待できる手術です。
※この手術については、下記ページをご覧ください。
<ブローリフトの施術ページURL>
眉毛下皮膚切除術では、細かく丁寧な縫合を心がけています
この手術では、顕微鏡を使用して、目では見えにくい細かい部分まで確認しながら丁寧に縫合を行っています。
通常の全切開法(二重整形)では、術後の傷跡がまぶたの折りたたまれるラインに隠れますが、眉毛下皮膚切除術では傷跡が眉のすぐ下に残るため、縫い方や傷の処理が非常に重要です。
顕微鏡を使うことで、より細かく、目立ちにくい仕上がりにすることが可能になります。表面の縫い方だけでなく、皮膚の内側の処理やメスの入れ方なども仕上がりを大きく左右する要素です。
もちろん、顕微鏡を使用しなくても、傷が目立ちにくく治るケースもあります。ただ、実際にはアップで見たときに傷跡がわかる方も多く、当院ではできる限り「傷跡がわからない仕上がり」を目指して顕微鏡を用いた縫合を行っています。
丁寧な手術には時間がかかりますが、その分、結果にこだわります
顕微鏡を使った縫合は非常に細かく、手術にかかる時間も長くなる傾向があります(約3時間ほど)。
効率や時間あたりの収益を重視される医療機関では難しい手法かもしれませんが、私たちは「目立たない傷」ではなく「ほとんど分からない傷」にこだわり、ひとつひとつ丁寧に手術を行っています。
「そんなに細かく縫わなくても、十分きれいに治りますよ」とおっしゃる医師もいますが、その一歩先を目指して手術を続けています。
手術において「きれいな仕上がり」は何よりも大切な要素です。
眉毛下皮膚切除術をご検討の方には、術式だけでなく、細かな縫合や術後のケアについても丁寧にご説明いたしますので、安心してご相談ください。
最後に、良い手術方法や技術は、限られた人だけのものにせず、すべての患者さまに提供できるよう、多くのクリニックと共有していくことが重要だと考えています。
当院院長は、顕微鏡を使用した丁寧な縫合法がより多くの医療機関に広まることを願い学会や医学誌などで積極的に情報発信を行っており、
雑誌形成外科68巻4号 「顕微鏡下の眼形成手術:美容外科領域での目尻切開・目頭切開・眉毛下皮膚切除術」を執筆しています。
また、2025年の春には韓国美容外科学会から招待を受け顕微鏡下の眉毛下皮膚切除術の発表をしています。
治療の流れ
FLOW

診察・カウンセリング

メイク落し(洗顔)

術前写真撮影

デザイン

氷冷

施術
施術後の経過・注意事項
ダウンタイム | |
---|---|
入浴・シャワー | ・ シャワー浴は手術当日から、ガーゼを濡らさないようにおこなってください。 ・ 湯船につかるのは手術翌日から可能です。暖まり過ぎないよう注意して下さい。 ・ 洗顔は手術当日からガーゼ(傷口)を濡らさないように行ってかまいません。翌々日から石鹸の泡で糸についている汚れを優しく洗い流してください。 ・ 洗髪は手術翌日の夜から行ってください。 |
メイク | ・ メイクは手術当日から目元を避けておこなって下さい。抜糸の翌日から目元のメイク(アイライン、アイシャドウ、マスカラなど)が可能です。手術後2週間は、化粧落としの際に目元を強くこすらないようにして下さい。 |
コンタクト | ・ コンタクトレンズはソフトの場合で2〜3日後から、ハードの場合で1週間後から装用が可能です。取り外しの際に上まぶたをできるだけ強く引っ張らないようにして下さい。 |
運動 | ・ 運動は抜糸後からジョギング程度、2週間後から水泳などが可能です。 |
飲酒・喫煙 | ・ まぶたの腫れを軽くするために、手術当日と翌日は、軽く冷やして下さい。また、手術後5日間は飲酒・喫煙を避けて下さい。 |
アフターケア | ・ 抜糸までは、できるだけ軟膏塗布時以外は目元を触らないように心掛けて下さい。 |
・ 翌日(あるいは翌々日)、5日後(抜糸)、1ヶ月目、3ヶ月目に処置あるいは術後検診をおこないます。
副作用・リスクRISK
- 内 出 血:ほぼすべての方で見られますが、2〜3週間かけて徐々に広がりながら消えていきます。
- 血 腫:まれに見られます。通常は自然に吸収されて消えていきますが、量が多い場合は、注射器で吸ったり傷を開けて取り出したりすることもあります。
- 腫 れ:個人差がありますが、目立つ期間が2週間程度、わずかな腫れが1〜2ヶ月程度あります。二重のラインとまつげの間がもっとも腫れが目立ちます。上記の血腫等が生じると腫れが遷延し1か月以上目立つこともあります。腫脹が強い間は眼瞼下垂(まぶたの開きが悪くなる)の症状がでることがあります。通常は腫脹の消退にともない改善していきます。
- 感 染:非常にまれですが発生する可能性があります。念のためお渡しする飲み薬(抗生物質)は必ず服用して下さい。
- 痛 み:手術当日に多少痛む程度となることが多いです。痛みの強い時は、遠慮なさらず痛み止めの頓服薬を使って下さい。内部の状態によっては痛みや違和感が残存することがあります。元々痛み、違和感のある場合は術後に増悪することもあります。
- 創 離 開:手で引っ張るなどの強い力が加わると傷が開く事や、傷の幅が広くなる可能性があります。
- 知 覚 鈍 麻:眉周囲から上まぶたの感覚が鈍くなることがあります。通常1〜6ヶ月で改善しますが、稀に残ることがあります。
- その他機能的問題:過開瞼、閉瞼障害、開瞼障害、強直性眼瞼痙攣、間代性眼瞼痙攣、広範囲知覚鈍麻、ツッパリ感、違和感、痛み、結膜充血、乱視、視力低下、流涙、アナフィラキシーショックなどの機能的な問題を生じる可能性はゼロではありません。
- 色素の残存:デザインをしたペンの色素が皮内に入りこみ色が残ることがあります。通常は数ヶ月で薄くなりわからなくなりますが、消えずに残ることがあります。
- 傷 跡:傷跡は目立たなくなる場合がほとんどですが、肌質や状態によって、幅のある傷跡、肥厚性瘢痕、炎症性色素沈着、ガタガタ感など目立つ場合もあります。3~9ヵ月程度、傷の赤みが目立ちます。
- ライン不整:シミュレーションを行ない二重幅やラインを決めますが、完全な予測は困難です。多少の誤差は生じます。表情の変化や眉毛の下垂などでも二重幅がかわります。顕著なラインの不整があれば再手術を行ないます。
- ライン消失:二重のゆるみやラインの消失は時に基本的に眉毛下皮膚切除術では起こりませんが、腫脹が強いと二重の引き込みが弱くなることがあります。
- 左 右 差:左右を近づけるように手術をしますが、全くの左右対称は難しく多少の左右差が生じることがあります。顕著な左右差の場合は再修正手術の対象となります。
- 縫合糸露出:内部の縫合には吸収糸を使用しますが、まれに皮膚に露出することがあります。ニキビの様に赤く膨れることもあります。露出時は抜去します。
- ひきつれ感:目頭側や目尻側に皮膚のひきつれた感じがすることがあります。吊り目の様に感じることもあります。
- その他形態的問題:眉毛下垂、食い込み、陥凹変形、くぼみ目、予定外重瞼線、過開瞼、眼瞼下垂、三角目、睫毛外反、結膜露出、眉毛下垂、術後性表皮嚢腫、術後性稗粒腫、術後性霰粒腫などの形態的な問題を生じる可能性はゼロではありません。
- そ の 他:予期しない合併症が起こる可能性もゼロではありません。
- 再修正手術:1回で確実にご希望通りにならない場合があります。複数回の手術が必要となる場合もあります。その場合、当院の規定による再修正手術を行います。修正の手術ですので、状態によっては再手術を行っても当初の目標まで届かない、もしくは術前より状態が悪くなる可能性も全くのゼロではありません。
眉毛下皮膚切除術とは
眉毛下皮膚切除術は、上まぶたのたるみが気になる方に対して行われる外科的な施術で、眉毛のすぐ下のラインに沿って皮膚を切除することで、まぶたのたるみを改善する手術です。英語では「Subbrow Lift」とも呼ばれています。
加齢によって伸びてしまったまぶたの皮膚は、視界を妨げたり、重たさを感じさせたりする原因となります。眉毛下皮膚切除術では、たるみの原因となっている余剰皮膚を除去し、必要に応じて周囲の筋肉(眼輪筋)の調整を行うことで、すっきりとした目元を取り戻します。
この手術の最大の特徴は、「切開部位が眉毛の下に隠れる」という点です。眉のラインに沿って行うため、傷跡が目立ちにくく、自然な変化を望む方にとって非常に適した選択肢と言えます。
眉毛下皮膚切除術の効果
眉毛下皮膚切除術の主な効果は以下のとおりです。
● 上まぶたのたるみ改善
加齢により余った皮膚を物理的に切除することで、たるみの原因そのものを解消します。メスを使う外科手術のため、効果がしっかりと現れ、後戻りしにくいという特徴があります。
● 目元の開きを改善し、視界が広がる
皮膚がまつ毛の上にかぶさることで視界が狭まっていた場合、たるみが取り除かれることで見えやすさが改善される可能性があります。視野障害のある場合には保険適用が認められるケースもあります。
● 自然な印象の若返り
切開が眉下に沿って行われるため、手術を受けたことが目立ちにくく、周囲に気づかれにくい自然な仕上がりになります。
● 二重ラインを温存したまま改善可能
二重まぶたの形を変えたくない方にも適しており、二重のデザインに影響を与えずにたるみのみを除去できます。
<オプション内容>
・ ROOF切除:眼輪筋と眼窩隔膜の間の脂肪組織を切除し、瞼の厚みをすっきりさせる手術です。
施術料金
PRICE
施術内容 | 料金 | |
---|---|---|
眉下切開 | ||
眉下皮膚切除(Standard) | 片目 | ¥250,800- |
両目 | ¥418,000- | |
眉下皮膚切除(Fine) | 片目 | ¥396,000- |
両目 | ¥660,000- | |
たるみ取り | ||
上眼瞼タルミ取り 重瞼線皮膚切除 | 片目 | ¥231,000- |
両目 | ¥385,000- | |
下眼瞼 | 片目 | ¥198,000- |
両目 | ¥330,000- | |
PRP追加 | ¥16,500- | |
下眼瞼 ハムラ法 | 片目 | ¥231,000- |
両目 | ¥385,000- | |
下眼瞼 経結膜ハムラ法 | 片目 | ¥277,200- |
両目 | ¥473,000- | |
下眼瞼 経結膜脱脂術 | 片目 | ¥165,000- |
両目 | ¥275,000- |
※総額表示義務のため、消費税込みの表示となっています。
よくある質問
FAQ
傷跡は目立ちますか?
眉毛下のラインに沿って切開するため、傷跡は眉の影に隠れて目立ちにくいです。術後しばらくは赤みがありますが、時間とともに徐々に薄くなっていきます。
ダウンタイムはどのくらいですか?
個人差はありますが、腫れや内出血は1週間程度で落ち着く方が多いです。抜糸は通常5〜7日後に行われます。
再発や後戻りはありますか?
皮膚を切除しているため、長期的に効果を維持することが可能です。ただし、加齢による新たなたるみが生じることはあります。
視界の改善にもつながりますか?
まぶたの皮膚が下がって視野を狭めていた場合には、見えやすさの改善が期待できます。眼科的な視野検査などで明らかな障害が認められる場合は、保険適用が検討されるケースもあります。