施術について
METHOD
自然な若返りを目指す方へ――再生医療の知見を応用したPRP/PRPF®治療
年齢を重ねるとともに現れるしわやたるみ、肌のハリの低下。それに対して「自分の力で若返る」ことができる治療があれば、とお考えの方も多いのではないでしょうか。PRP/PRPF®注入療法は、ご自身の血液から抽出した成分を活用して、皮膚の再生力を引き出す治療法です。ヒアルロン酸などの注入治療やレーザー治療とは異なり、「自己再生」を目的とするこの施術は、肌の自然な若返りを促すという点で注目されています。
本ページでは、PRP/PRPF®とは何か、どのような仕組みで肌に働きかけるのか、またどんな部位に効果が期待できるのかなど、詳しく丁寧にご説明いたします。

こんな方におすすめ
RECOMMEND
- 小じわやちりめんじわが目立ってきた
- 目の下のたるみやくぼみが気になる
- 肌のハリや弾力がなくなってきたと感じる
- 注入系治療に不安があり、自然な方法を探している
- アレルギーや異物に敏感で、自分の成分で治療したい
- ほうれい線を自然に目立たなくしたい
- こめかみの凹みが気なる
- 丸みのある額にしたい
治療のポイント
【日本PRPF®療法学会について】
当院院長は日本PRPF®療法学会に所属しております。
日本PRPF®療法学会とは、「自己血由来成分を用いた再生医療」の中でも、特に美容医療や皮膚科領域での応用を目的として、PRPF®(Platelet-Rich Plasma Fibrin)療法に関する知識の共有や臨床研究、技術的な研鑽を行っている医師・医療関係者による専門団体です。
この日本PRPF®療法学会では、科学的な根拠に基づいた治療のあり方や安全性、治療の効果を高めるための方法などについて、継続的に情報交換がなされています。PRPF®という名称自体も、特定の企業製品を指すのではなく、日本PRPF®療法学会が定めた一定の基準に則った処理・製剤方法に基づくものです。
従来のPRP療法よりも、より安定的かつ効果的な肌再生を目指すために、白血球やフィブリンなどを含めた成分のあり方や、適切な抽出方法・保存法・注入技術などについても研究されており、実際の臨床現場で再現性のある結果を出すための体系的な知見が蓄積されています。
日本PRPF®療法学会に所属している医師は、単にこの療法を導入しているだけではなく、医学的・倫理的観点を大切にしながら、常に質の高い治療を提供する姿勢を持っています。再生医療が進化を続ける中で、安全性と効果を両立するための一つの指標として、信頼できる医療情報を提供し続けている団体です。
https://www.prpf.jp/
治療方法
TREATMENT METHOD
*作成方法に関しては、日本PRPF®療法学会の作成方法に準拠しています。
https://www.prpf.jp/
治療の流れ
FLOW

診察・カウンセリング

採血

メイク落し(洗顔)

術前写真撮影

表面麻酔・ブロック麻酔

デザイン

氷冷

消毒

施術

術後写真撮影
施術後の経過・注意事項
ダウンタイム | ・赤み:数時間~2日程度 ・腫れ:数時間~2日程度 ・内出血:数日~1週間以上出る場合がある ・違和感、ボコ付き:約1週間程度 |
---|---|
麻酔の有無 | 〇(麻酔代込み) ※ブロック麻酔 |
入浴 | 当日の入浴は控える。 シャワー浴は可能。 |
メイク | 針を刺しているので、24時間は控える。そのあとは通常通り可能。 |
飲酒・喫煙 | 3~4日程度は控える |
副作用・リスクRISK
- 内 出 血:目の下の場合は出やすく、他の部位はまれに出ることがあります。1〜2週間かかって消えていきます。消失まで1か月程度遷延することもあります。お化粧で隠していただいて構いません。
- 痛 み:治療当日は少し痛むことがあります。痛みが強いようであれば、軽く冷やしてください。部位によっては痛みが遷延し残存することがあります。
- 腫 れ:目の下の場合は目立つことがありますが、それ以外の部分ではほとんど目立ちません。一晩~数日で気にならない程度となりますが、遷延することもあります。治療当日の飲酒は避けて下さい。
- 血 腫:稀にパチンコ玉ぐらいの血腫ができることがあります。徐々に吸収されます。
- 寒 栓:非常に稀ですが、血流障害・皮膚壊死・失明などの事例報告もあります。
- 感 染:針穴からの細菌感染が生じることがあります。ウィルス性疾患、プリオン、牛海綿状脳症などの感染症が起こる可能性はありません。
- 針 穴:一晩~数日で目立たなくなります。
- 効果の発現:一般的に効果の出現まで2週間以上かかります。
- 効果不十分:個人差がありますが、注入効果が不十分なことがあります。左右でも効果に違いが生じることがあります。数か月から1年程の効果が期待できますが、想定よりも早く効果が減弱することがあります。
- 効果の持続:効果が持続し数年経過しても全くの元通りまで戻らないことがあります。希望する結果でなかった場合でもその状態が持続します。
- しこり・増殖性変化:日本PRPF®療法学会の現行のプロトコルでは起こる可能性は非常に低いですが、ゼロとまでは言えません。
- 神経の損傷:顔面神経損傷により表情筋の動きが悪くなることがあります。知覚神経損傷により感覚がにぶくなる(消失する)ことがあります。通常一時的なものですが、残存する可能性もあります。
- アレルギー:添加物によるアレルギー反応は、非常にまれですがゼロではありません。
- そ の 他:耳下腺管損傷、唾液腺損傷、表情筋損傷、主要な動静脈損傷、球後出血、顔面痙攣、眼球穿刺、遅発性アレルギー、アナフィラキシーショック、その他予期できない合併症が生じることもありえます。
PRP/PRPF®とは
PRP(Platelet-Rich Plasma)とは「多血小板血漿」のことで、ご自身の血液から血小板を多く含む血漿を抽出し、それを皮膚に注入することで、組織の再生や修復を促す治療です。もともと整形外科などの再生医療で用いられていた方法を、美容医療に応用したものです。
PRPには、サイトカインと呼ばれる細胞の働きを活性化させる物質が多く含まれていますが、中には血液由来のPRPだけでは十分に補えない成分もあります。
そこで、PRPに「b-FGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)」という成分を加えることで、再生力をより高めたものが「PRPF®」です。PRPだけでは効果が現れにくいケースでも、b-FGFを補うことで、より確かな肌の再生やハリ・弾力の向上が期待できます。
成長因子を加える治療は危険なのでしょうか?
インターネットなどで「PRP療法に成長因子を加えると危険」「しこりになる」「膨らみすぎてしまう」などの不安な情報を目にされたことがある方もいらっしゃるかもしれません。中には、著名な医師による「成長因子を加えるのは倫理的に問題がある」といった厳しい意見も見受けられます。
結論から申し上げますと、「半分は正しく、半分は誤解を含んでいる」と言えるでしょう。
PRP(多血小板血漿)は、本来ご自身の血液から得られる自然な再生医療のひとつで、これに再生をより高める目的で成長因子(特にb-FGF)を加えることで、治療効果がしっかりと出やすくなります。しかし、その一方で、適切な方法を守らずに成長因子を使用した場合に、しこりや過剰な増殖反応などのトラブルが起こる可能性があることも事実です。
実際、他院で「PRP+成長因子治療」を受けたあとに、しこりができたり、腫れがなかなか引かないといった症状で当院に来院される患者様が一定数いらっしゃいます。
では、トラブルを引き起こす治療と、当院が行っているような安全性の高いPRPF®治療では、どのような違いがあるのでしょうか?
PRPに成長因子を加える治療でトラブルが起こる原因
国内外でPRP+成長因子治療は10年以上行われてきました。その中で、問題が起こりやすいケースの傾向が明らかになってきています。主に次のような処置が、炎症やしこりの原因になると考えられています。
1. 塩化カルシウムの添加(急激な活性化・異物の添加)
PRPは自然にゆっくりと活性化されることで、成長因子が穏やかに放出され、身体に馴染んでいきます。ところが、塩化カルシウムを添加すると血小板が瞬時に活性化され、成長因子が一気に放出されます。その急激な反応が、皮膚の中で予想外の炎症反応を起こし、しこりや腫れの原因になることがあります。
2. 白血球の混入(炎症の助長)
遠心分離によって得られるPRPの中間層(バフィーコート)には白血球が多く含まれています。白血球は本来、感染や炎症と戦う免疫細胞ですが、美容治療においては不要な炎症を引き起こす可能性があります。過剰な炎症は、組織の異常増殖や色素沈着の原因にもなりかねません。
3. b-FGF(成長因子)の過剰添加
b-FGFは、肌の再生や細胞増殖を促進する非常に有用な成分ですが、量が多すぎると組織が過剰に反応し、逆にしこりの原因になることがあります。治療効果を高めようと必要以上に多くのb-FGFを添加することで、かえってリスクを高めてしまうケースが報告されています。
安全なPRPF®治療のために
当院では、上記のようなトラブルを避けるため、日本PRPF®療法学会が定めた厳格なプロトコルに基づき、以下のような点に配慮した治療を行っています。
・塩化カルシウムは使用せず、自然な活性化を重視
・白血球は取り除き、炎症を最小限に
・b-FGFは適切な量(20μg未満)を厳守
また、治療前には必ず詳しいカウンセリングを行い、リスクや効果についても丁寧にご説明しています。
適応部位とお悩み別の効果・他施術との違い
【適応部位とお悩み別の効果】
・目の下のたるみ・クマ
皮膚が薄く、脂肪の減少や血行不良によりたるみや影クマができやすい目元。PRP/PRPF®はこの繊細な部分にも適しており、ハリを取り戻すことで自然な改善が期待できます。
・ほうれい線・マリオネットライン
年齢とともに深くなるシワには、肌の弾力とボリュームを取り戻すことが大切です。PRPF®は持続的に成分が放出されるため、こうした深い溝にも効果的です。
・ちりめんじわ・全体的なハリの低下
頬やこめかみ、額などに生じる細かなしわやたるみも、肌そのものの再生能力を高めることで改善へと導きます。
・首・デコルテ
意外と年齢が出やすい首やデコルテにも、自然な再生力でハリとツヤをもたらします。
・こめかみ・額
こめかみや額のボリュームアップにも最適です。自然に異物感なく膨らみます。
【他の施術との違い】
ヒアルロン酸との違い
ヒアルロン酸は即時的にボリュームを出したいときに有効ですが、異物である以上、体内で分解・吸収されていきます。一方、PRP/PRPF®は自分自身の細胞を活性化させるため、非常に自然な変化であり、アレルギーリスクがほとんどありません。
ボトックスとの違い
ボトックスは筋肉の動きを弱めることでシワを改善しますが、PRPF®は皮膚の再生を促すため、根本から肌の質を改善するアプローチです。両者は目的が異なるため、併用することでより高い相乗効果が期待できます。
施術料金
PRICE
施術内容 | 料金 | |
---|---|---|
PRP療法 | 1キット:額・目の下・両頬 | ¥55,000- |
2キット:全顔・首 | ¥88,000- | |
3キット:全顔+フェイスライン | ¥99,000- | |
4キット | ¥110,000- | |
5キット目から1キットにつき | ¥22,000- | |
PRP療法+成長因子 | 1キット:額・目の下・両頬 | ¥99,000- |
2キット:全顔・首 | ¥187,000- | |
3キット:全顔+フェイスライン | ¥264,000- | |
4キット | ¥330,000- | |
5キット目から1キットにつき | ¥66,000- |
※総額表示義務のため、消費税込みの表示となっています。
よくある質問
FAQ
注入するときは痛いですか?
部位にもよりますが、例えばお顔に注入する際には痛みを伴うため、麻酔クリームあるいは神経ブロック注射をして痛みを和らげます。神経ブロック注射の方がより痛みを感じずに施術を受けて頂けます。
ヒアルロン酸と何が違うんですか?
ヒアルロン酸は肌の凹みなどに注入し、ボリュームアップさせる治療ですが、PRPは再生医療のため、ボリュームアップかつ自分の肌自体が美肌に生まれ変わり、周辺部位とも自然に調和します。安全性においてもヒアルロン酸では失明の報告が多数あり、PRPの方が安全性が高いと考えます。
どのくらい持ちますか?
1年~数年間効果が持続すると言われています。
副作用、合併症はありますか?
PRPは自己血液から作製すること、注入時は液体であることなどから大きな副作用、合併症はかなり少ないと言っても過言ではありません。注射した部分の皮下出血、腫れなどは多少起きることはありますが、自然消退することがほとんどです。
PRPとPRPFはどちらが良いですか?
PRP単体では複数回の治療が必要となるため治療効果の高いPRPFがおすすめです。
ネットなどで当院のプロトコルと違った成長因子負荷療法でのトラブルが散見されます。安全な治療と考えていますが、不安のある方はPRP単体の治療を選択されます。
PRPFでしこりができることはないですか?
日本PRPF®療法学会の現行のプロトコルでは起こる可能性は非常に低いと考えます。
どんな人に向いていますか?
ナチュラルな仕上がりを求める方、注入系治療に抵抗がある方、体質的に異物に反応しやすい方、アレルギー体質の方に特に適しています。