施術について
METHOD
身体的変化と心の両立を支えるホルモン療法のご案内
性別違和(ジェンダーディスフォリア)を感じる方のなかには、ご自身の性自認により近づくため、ホルモン療法を検討される方がいらっしゃいます。F to M(FtM)ホルモン療法は、出生時に女性と診断された方が、男性ホルモン(テストステロン)を補充することで、身体的に男性に近づける治療法です。
当院では、こうした治療を「特別なこと」とせず、医療のひとつの選択肢として自然に提供することを大切にしています。心身の変化をじっくりサポートしながら、一人ひとりのペースに合わせたホルモン補充療法を行っています。
初めての方でも安心してご相談いただけるよう、丁寧なカウンセリングとフォロー体制を整えております。性別に関する不安や希望を抱えている方が、少しでも自然な自分らしさを取り戻せるよう、一緒に歩んでまいります。

こんな方におすすめ
RECOMMEND
- 鏡に映る自分の身体に違和感がある
- 声や体毛、筋肉のつき方など、もっと男性らしい特徴を手に入れたい
- できる限り自然な形で身体的な変化を得たい
治療のポイント
- GID(性同一性障害)の方に対する、内服、・外用・注射によるホルモン療法です。
- FtoMの方には、テスチノンデポー筋注、エナルモン内服を使います。
- MtoFの方には、プロギノンデポー筋注、プレマリン内服、エストラーナテープを使います。
治療の流れ
FLOW

【ナチュラルホルモン補充療法の流れ】診察・カウンセリング

採血・米国ドクターへコンサルティング

後日、採血・コンサルティングの結果を元に補充するホルモンを決定

米国でオーダーメイドで処方され空輸

1-2ヵ月後、治療開始

3ヵ月後、採血しホルモン投与量の調整

その後、1年に1回採血し、ホルモン治療を継続
施術後の経過・注意事項
【ナチュラルホルモン補充療法の経過・注意事項】
・必ず指示通りに内服してください。
・自己判断で増減をしないでください。
・米国での処方となるため、取り寄せに時間がかかります。継続される場合は、お薬のなくなる1か月半までにお申し出ください。
副作用・リスクRISK
【ナチュラルホルモン補充療法の副作用】
- ホルモンの種類によって生じる副作用は異なります。
- 頻脈・ほてり・生理不順など、何か体調不良があれば、医師にご相談ください。
【ホルモン療法(F to M)の副作用・リスク】
★テスチノンデポー
多血症
肝臓:AST・ALTの上昇等
内分泌:回復しがたい嗄声・多毛、ざ瘡、色素沈着、月経異常、陰核肥大
過敏症:発疹等
精神神経系:多幸感
皮膚:脱毛、皮膚色調の変化(紅斑等)等
投与部位:疼痛、発赤、硬結等
★プロギノンデポー
過敏症:過敏症状
精神神経系:精神障害再発
電解質代謝:高カルシウム血症、ナトリウム貯留・体液貯留
子宮:消退出血、不正出血、経血量変化
乳房:乳房痛、乳房緊満感
その他:頭痛
★プレマリン
電解質代謝注:ナトリウムや体液の貯留(浮腫、体重増加等)
過敏症:発疹、蕁麻疹、血管浮腫
消化器:腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、膵炎
皮膚:色素沈着、脱毛
精神神経系:頭痛、めまい
肝臓:肝機能障害(AST、ALT、Al-P上昇等)
呼吸器:呼吸困難
循環器:血圧低下
★エストラーナテープ
一次刺激性接触皮膚炎、皮膚そう痒、浮腫、かぶれ、皮膚水疱、皮膚色素沈着、アナフィラキシー、静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎、下肢疼痛、胸痛、突然の息切れ、急性視力障害
ナチュラルホルモン補充療法
合成ではないナチュラルホルモンを補充
ホルモンは体内で合成されますが、年をとるにつれて減少していきます。合成ホルモンではなく、元々体内にあるホルモンと同じものを補充することにより、20代のホルモン量にして若々しさをとりもどします。合成ホルモンではないので、副作用は少なく、安全に補充することができます。
ホルモン療法(F to M)
トランスジェンダーの方のためのホルモン療法
関西GICネットワークの会員医師が、診察の上、必要なホルモン剤を処方いたします。
テストステロンの補充により、次のような身体的変化が少しずつ現れます:
・声の低下:声帯に変化が起こり、男性らしい声質になります
・体毛・ひげの増加:ヒゲや体毛が濃くなり、顔つきも変化します
・筋肉の発達・脂肪の分布変化:上半身に筋肉がつきやすくなり、体つきがより男性的になります
・生理の停止:多くの場合、数か月以内に生理が止まります
・皮脂分泌の増加:ニキビが出やすくなることがありますが、皮膚状態の変化として予想されます
こうした変化は、投与量・治療期間・体質によって個人差があります。当院では一人ひとりの目標に合わせた進行速度で調整していきますので、自然な変化を望む方にも対応可能です。
よくある質問
FAQ
ホルモン療法を始めるのに年齢制限はありますか?
一般的には18歳以上での開始が望ましいですが、ご相談内容によっては医学的判断のもと柔軟に対応いたします。
治療を中止すれば元に戻りますか?
声の低下や毛の濃さなど、一部は不可逆的な変化があります。開始前に医師より詳しくご説明いたします。